2015年04月20日

テンセルについて

テンセル東洋域 リヨセル西洋米域 再生繊維
製品名は異なっても品質は全く同じです。
原料は夾竹桃(きょうちくとう)の原木をチップ化してレーヨンなどの製法と全く同じで製糸化されたものです。
ほかの再生繊維との違いはテンセルの冷却は空気です。ゆえに「空中紡糸」と名付けられています。
その他の人絹、レーヨンなどは水で冷却して糸になるので、「水中紡糸」と名付けられています。

周知の通り、和紙はクワ科の低木の樹皮を熱溶解で糊状にして、目的により厚さを決めているようですが、天然の再生繊維は、ある途中まで同じように糊状にして目的により糸や紙に作り分けているようです。

テンセルは、ペンキ等の塗料のひび割れ防止目的で開発されたものだから国際表示では「繊維素外繊維」と標示されています。
桑の木や芭蕉、棕櫚(シュロ)の樹皮などは細分化して直接糸として使うものは「繊維」と標示してありますが、竹の皮は細分化しても「繊維素外繊維」と標示されています。
目的の出発時の意味合いが絡んでいるのでしょう。

再生繊維の中でもテンセルはほかの再生繊維より単価が高いと思いますが、今日のように糸として、布として実用化に至るまでには右往左往のセールス上の事情が多くあったそうです。
初期開発は英国のコートルーズ社が塗料用として製造しましたが、があまり売れなくて権利をオランダへ売ったそうです。
しかし、買ったオランダでも売れ行きが悪く、今度はオーストリアへ権利を譲渡。
衣類としては発明利用するまでには、色々コストがかかり、元資のペイがなかなかできないそうだとの噂がありました。
テンセルは、レイヨン・キプラ等に比べ、三倍高いようですが、これから、夫人向きの洋服地として徐々に注目され、ソフト・ドレープ性、肌触り等がよいので、やがて量産体制が成立すると、ほかの再生繊維のコストに近くなると思います。


夾竹桃
亜熱帯地域に多く自生している常緑樹で、葉は笹の葉に似て少し硬めです。
日本でも八月ごろになると藪の木として、街路樹として花が赤く、たまに白く咲いているのも見かけます。

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2014年08月22日

衣類の汚れやシミについて 

倉さん 久々の登場です!

ドライをしても、ランドリーしても完全に除去できず、むしろ痕跡の際立つものがなかにはあります。皆様方には日々研究努力を重ねて成功に到達されているものも沢山あると思いますが、なかには想定通り表現できないものも少しはあると思います。
・得体のしれない物質が付着
・自然界でなかには強烈な酸化により得体の知れない物質に変化
・洗えば 簡単に除去できない物質に化学変化している
等等、汚れというものは、むずかしく常に研究を怠れません。
失敗は成功のなんとか・・・と言われますが、私たちにはそれは許されません。
一般のカジュアル品でも、対お客さん にとっては決して甘い解決が出来ない場合もあります。
仕事は夢や理想ではなく、過酷なものです。

現実、今日に至るまで、私は、東京の消費者センター庁をはじめ、国内各県の支庁へ数えきれないくらい対峠してきました。
法的制度上、消費者有利な内容ですが、私たちも国の試験をパスして法律上開業の許認可を得ているのでそれなりの物理や化科学も一通りはおさらいをしているので、化科的に話し合い解決の切り口をみつける努力はしてきました。
只、数年前に消費者庁なる省庁ができてから 少し辛口に解決がされているようです。
内緒話ですが、某担当者が消費者の税の運用上肩入れも少しはね・・・
一笑に伏してください。
民間と省庁のギャップは今も似たりよったりですね。
余談になりましたが、努めて問題の発生はさけたいと思います。

我が国にクリーニング憲法が法律として成立したのが昭和27年の5月ですが、組合のあるものは日本だけです。歴史のある先進国にはありません。
アメリカをはじめ欧州各国はすべて協会制で意気投合業者のグループ制でフリーに学者や技術者に費用を払い、勉強をしています。
アメリカには世界でもっとも進んでいるIFI(アイエフアイ)という研究所があるそうです。
昭和32年、バイブル教科書を頼んだら1冊が100万円でした。
私の力では買えないので少しお礼をして前から10ページほど読みました。
結論は検品です。
預かり時の検品項目のカルテを作り、客とのコンセンサスで作業は90%終了である意味合いのことが、今も忘れず覚えております。
国は違っても人格が違っても、物理の原点は同じであることの論理は未来も変わりなくバイブルの礎として残ることでしょう。
posted by 倉さん at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 装いの心

2009年06月09日

世界同時不況とニューディール政策

周知の通り2008年米国のサプライズ問題が引き金となり出口の見えない不況の長いトンネルに入りました。細かく取り上げてみると、リーマンやメルリンチなど世界一流のヘッジファンド系列が策多くして策に漏れた姿が今日の結果です。
我国でも一流のエコノミストの多くがだまされたことと思います。
共和党のプッシュ大統領の8年間、2期日の終末にFRBの(日銀的)ゴールドマンサックス氏やグリーンスパン氏が仕掛けた政策です。製造業の汗を軽んじて金転がしの結果です。
2009年1月20日より実務に就いたオバマ新大統領は、早々とニューディールと云う最善策を宣言しました。言葉上は何新しい政策のように思います玖この案はすでに同じ民主党の大先輩ルーズベルト(1930年代)が行ぅた政策です。
国民予算の大半を庶民のための仕事場作りに振り分けた政策です。私生活の困窮者を補助金で助けるのではなく、汗を流して働ける仕事場作りを考案したのです。
具体的にミシシッピ川流域を主とした環境の公共事業の都市創りです。
老人や子供たちは別として、働きたい者は誰でも働ける環境を創り上げたようです。歴史は繰り返されると云われますが、オバマ大統領はニューデイル政策をさかのぽって研究したのではないでしょうか。
ニューディールとは、まき直しと云う意味のようです。
再度汗を流す製造業の復活を意図していると思います。
1950年代米国では人口の約2億人、クリーニング業者は3万軒と公表されていました。
では我国日本は人口1億2千万人位で、クリーニング業者は公称6万軒と公表されていました。
このような比率からして我国日本は常に戦国時代とか氷河期と云い続けられて来ました。
“夢よもう一度"でバブルの時代が今は懐かしい思い出です。

 
 
付記

今私たちがワイシャツなどの綿製品が比較的贅沢に使えるのは、18世紀後半イギリスの産業革命が特
筆されます。米国を始め他の欧州などの産業革命は機械文明に目が向いていたのに、なぜかイギリスはインド諸島の綿花に目を付けて大量に輸入をして大量生産化したのです。
海渡綿(カイトメン)の由来の始まりです。

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2009年05月08日

世界同時不況と孫子の兵法 其の3

和装文化は日本が起源です。明治初年までは薩長藩士以外の庶民の多くは和服でした。
現代でも旧公家や宮家を始め古式として、和装で個人を主張する機会が日本社会には文化として強く根付いていました。

日本には洗張り屋と云う業種がありますがクリーニングの免許はいりません。
おかしいとは思いませんか?
洗濯の始まりは和服です。
住時の国会議員は日本の文化より欧米の文明に眼がくらんだのか和装文化を切り棄てたのか、
以来60年もすぎているのに何故かを立認することはさほど重要ではないかもしれません。
いずれにしても三権分立と戦後間われ乍、冷静にみると立法、行政、司法と庶民感覚では分からないことだらけです。
日本は先進国だと国家では自認していますが、であるならば再度人命について「衛生」とは何かと問いかけてみると、クリーニング(洗う)と云うリサイクル業は庶民の公衆に大きな役割を果たしている棄て難い貴重な業と思います。
昭和25年以前は不法業だったため、何の科学や物理のセオリーやノウハウも整理されず、ハウツーだけでの徒弟制度の生業で現代のように大きな資本の投資家も皆無で汗を流して生きながられることが出来ました。現今は文明の発達と経済至上主義の時代に変貌したため汗だけ流している自分が孫子の兵法のように何時不用者視されるかも分かりません。
ゆめゆめ文明社会のクリーニング学も怠りなく動めたいと思います。

エピソードとして第2次大戦中(昭和7〜20年)日本の兵隊さんの軍服はどんな洗い方をされていたか?
下士官以下(上等兵星8ツ)は綿地故すべて水洗いを各自がやっていましたが、士官以上はウールなので水洗いが出来ないため四塩化炭素(CCh)で洗っていました。
現在では化審法などに抵触するので一般化はしていませんが消火器などには剤として入っています。

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2009年04月28日

世界同時不況と孫子の兵法 其の2

 孫子の兵法は、さぞかし軍学的理論の奥行きがあるのではと思われますが、究極的には単に損か徳かの選択肢で、なんのことはありません。要は己の利権構造の権力維持にすぎません。人は皆、貪欲で他の動物にはまれな本能です。では本能とは何かと問うと、人にはたった2つしか持ち合わせていないのです。
1つは常に他人と争うこと、もう1つは性欲です。
本能とは他人に指導されたり教えられたりするものではなく身体の成資に伴い広がりをもぅて来る行動原理です。
例えば周囲の歳の上の考から、かんかしろとか、セックスしろとか指示や指導命令を受けなくても自然発生的な衝動的行動が真の本能です。
他に人間には5つの感覚があり本能とかけ離れた神経作用です。
個人の生理的な差はありますが視覚、触覚、聴覚、嗅覚、味覚です。
考えてみると2つしかない本能のコントロールが出来ないから人間社会に於いては常に戦争や争振が起きているのです。過去の統計上では100年の内世界のどこかで80年位は、大戦や小競り合いが生じているようです。
人間社会とは不純だらけですね。
さて私達が属しているクリーニング業ですが、これも矛盾だらけです。
47都道府県の施業細則がバラバラです。保健所の開業申請書を出し確認書の発行をもらうのですが、検査基準に統一性がありません。
例えば店舗については広さ天井の高さ、洗い場の構築材など拾い上げるとどうしてと思われますが、最大の原因は昭和25年7月26日国会で成立したクリーニング業法の策定に官僚が草案していなくて、法律の専門外の国会議員が文明国に対して格好の良さを示すために急濾成立させたからです。
現代社会からみると将にザル法の穴だらけです。国家試験なのに内容はバラバラで47都道府県皆統一性のない出題試験です。

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2009年04月15日

世界同時不況と孫子の兵法

中国の春秋戦国時代(およそ2500年前)ぐらいに書かれた兵法書として今に伝わっている。
彼はいかにも個人を重用しているような仕草(パフオーマンス)で時期をみながら、用がすんだものを今後は役立たずと独断的に判断し、次々と家来達を抹殺、首切り(現在の雇用切り)をしていた。そして自分に対して忠節で常に心底よりひざまづく家来のみ残した。
 まさに現代の100年に1度と云われる世界同時不況の時代に米国を中心として、ヨーロッパや日本も底なしの泥沼化となっている。
米国の自動車産業のピッグスリー(GM、クライスラー、フオード)などを始め、ファイナンシャル関係に於いても労働者の雇用切りが止まることなく明日の見えない頃だ。
 ソビエト連邦が崩壊するまで長い間スターリンの1党独裁政策が続いたが、今日の若い方途にも記憶にあると思うが、今のロシア大統領の4代前にゴルパチョフ氏がソビエト連邦の統治をしていた。彼は無駄や不合理に気付き根本的に立て直しを図り、人材の配置を大きく変えた。
その社会変革の根本理論をペレストロイカと呼んでいる。
崩壊寸前のソビエト連邦の声無き国民達にも自由な発想と発言性を許容した。日本を始め欧米では「リストラクチャリング」(restructuring)や「レコンストラクション」(reconstruction)と訳されている。ゴルバチョフ氏は努めて社会の無駄や不純性を取り除き民主主義を目指していたと思うが、今日ではソビエト連邦は崩壊してグチャグチャでよく分からない国だ。リベラル派(古典的な自由主義者)とネオコン派(新保守主義)が入り混じって互いに権力闘争の明け暮れのようだ。
 ここで私なりに提言すると、確かに不況は経済を指して表現しているが、元来の真の経済とは権力の維持だと思う。近代社会に於いて権力を得るには、金を得ることと共通していると思う。いやな世界だが一人で逃げることは出来ないので、時の流れに身をまかせ台湾の女性歌手テレサテンを思い出す。

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2008年03月07日

装いの心 6 和・洋 生地の極性について

天然、化学、再生と大きく分けることができます。

天然は 動物、植物のみ
化学は 合成 

です。

再生は植物をとかして 繊維素を作り出しファイバー(糸)、テキスタイル(布地)にします。
ポリノジックは 綿花の萼(ガク)を液状化(ビースコース)させた物体から糸を引き出します。わかりやすくはセルロース(繊維)、人絹、レーヨン、キュプラなどですが、テンセルも夾竹桃を再生したものです。
欧米ではリオセルと呼称されていて、韓国と日本がテンセルと表現しているようです。
同じ再生糸でもなぜ高いかですが、研究費がペイできないので製品高になり、高いと消費量が伸びないという繰り返しだからです。

再生繊維のなかでもなぜ肌触りのよさを感じるかは、分子の持つ水分量が大きいから人の肌になじみやすいのだと思います。

誰が開発したか? ですが、面白いことに 糸メーカーではないのです。
英国の塗料メーカーがペンキのひび割れを防ぐ目的でセルロースを入れたらひび割れ防止に効果が出ました。
それをテキスタイルとして応用できないかと研究費を投じましたが、支えきれず(元は英国の統治国だったからだと思いますが)、豪州に転売しました。
それでも完成をみることがなく、オランダに転売したそうです。
日常、私たちが身にまとっているテンセルは遠く長い旅の結晶糸なのです。

 
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2008年02月20日

ドライクリーニングとは 


水以外の揮発性を有する溶剤で洗うことを総じてドライクリーニングといわれ、反対がランドリー(水洗い)です。

時代の進化につれ物性も速いテンポで変わってきましたが、原点の石油が日本では普及しています。それ以外の溶剤では米国では依然としてパークが主流のようですが、一辺倒ではありません。ドライではかなり高いハードルとして法律が厳しいようです(発ガン物質として)。環境や健康面からそれぞれの国の法や考え方がまだ万国統一がされていません。
日本では普及率は低いようですが シリコンドライ、フルーツドライ、ソルカンドライなどがあります。
ソルカンドライはどうも代替エタンに近いのではとの風評です。
フルーツドライは名前通り柑橘系の植物油のようです。
シリコンは天然の珪素系から抽出した鉱油のようです。日常食している筍などが有しているシリコン(Si)に近いそうです。
ただし、どれをとってもすべてを満たす剤はないようです。水溶性の汗などが除去したいドライでは型崩れや色泣きはしませんが、何々が除去しきれないといったリスクが残ります。
単純ではないので難しいし面白いのかもわかりません。
私が過去 見聞した昭和時代の後期から平成の初期アメリカのIFI私立の会員制の研究所などは 繊維と溶剤と汚れ染抜き剤などの相関研究は進んでいるようでした。
ヨーロッパのオランダは溶剤と環境を重視していましたが、ドイツはさらに厳しいようでした。スイスでは溶剤による繊維のダメージなどインターナショナル向けの試験布をだしていました。今でも日本ではスイス製のピース物が採用されます。私的な観点からして総合的には、機と材と技、この3点は日本は遅れをとっていないと自負しています。
ユニークなのはスイスでした。ランドリーとドライクリーニング店と専門的に2分化されていました。ランドリー店では一切ドライはしないのです。ドライクリーニング店ではランドリー物は受け付けないのです。

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2008年01月21日

装いの心  黴(カビ)について

カビがはえやすい環境・条件
・温度 25℃〜27℃
・湿度 70%以上
カビは胞子で増える下等な生物です。

一種の細菌です。湿度の少ない場所にはほとんど生えません。
真夏、西日が照りつける場所等は湿度が適温でも繁殖しないのは、水分等の養分がとれないからです。
草木のように上下に成長する生物です。
上に5mmだとしたにも5mと風圧などに耐えながら、根から養分を摂取している菌ですが、
生存期間は短く、2週間くらいで枯渇します。
しかしながら根が残るので、これを私たちはカビとかカビ後として所見、処理をしています。
風呂場のモルタルの目地などでみることがあると思いますが、それは残った根の菌なのです。

カビ取り剤として市販されているものは、ほとんどが強いアルカリ液に塩素ガスを溶かしたものです(液化)。
これは対象物がモルタルだから使用できますが、衣類のメンテナンス業では使用の範疇が限られます。
色物は危険であると判断してください。
白物もセルローズ系に限られると理解してください。
・綿100%
・キプラ100%
・レーヨン100%
・アクリル100%
・ポリエステル100%
の5種類くらいに限られますが、落とし穴に気をつけてください。
繊維表示には、ものによってはJISの許容分がある点に十分注意してください。
つまり混紡などがあるからです。
一度 ミスマッチで黄変させるとなかなか元通りにならないものもあります。
まずはテストが必要です。
カビは胞子の種類により 白・黄・茶・赤・青・黒と6色くらいに分別できますが、色の薄いものほど抜けやすく、白・黄までは重炭酸ナトリウムで素人でも手法を覚えると簡単に抜くことができます。
カビの点の上に前述の粉体をのせて90度以上の熱湯を注ぐと消えますし、また濯ぎも中和も要なのです。
なぜか?
熱湯が中和と濯ぎを兼ねているからです。

重症のカビの処理は体験を重ねないと一挙には成功できないと思います。
この場合、カマンガ酸と酸性亜硫酸で鉄化させた後、蓚酸などで鉄分を除去します。
ただし、染めのあまいものは 色が抜ける可能性があります。

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2007年12月14日

装いの心 5 撥水と防水の違い

撥水とは・・・
文字の表現どおり、「水をはじく」メカニック(仕組み・構造)になってしまいます。
撥水加工の「剤」は化学合成された物質(フッ素樹脂やシリコン樹脂など)が主成分として取り込まれていますが、水を撥くのは物理的作用です。houymem.gif

 
 
 
  
 

水が布に直接触れずに、針の山先端を滑って流れるメカニックになっているのが撥水の原理ですが、
「剤」となると主な物質の成分は樹脂です。解っているものとしては フロン成分とシリコン成分などが主流のようです。
これらの樹脂の溶剤は、油脂や樹脂溶解性の強い有機溶剤ですので、密閉されたところや換気の悪い場所では作業しないよう 十分気をつけてください。
布地の表面に高密度な針の膜ができるので、呼吸器や肺の表面にも膜ができて 呼吸困難になった事例ももあります。スキー場では、若者が車中で使用して死に至りかけた例などもありますので、必ず使用の際は通気性のある場所、極力換気には注意してください。

また、科学的な接合作用として噴霧後はできるだけ当て布をして高い温度を加えてください。
接合接着効果の違いが必ず違ってきます。

撥水の効力が低下するのには2つの物理作業が働きます。
1つは先端が折れ曲がり、針の役割がなくなると、水がシャープに滑らなくなり、生地に解かされてしみこむようになってきます。
このような場合、一度高い温度の蒸気を吹き付けると熱の膨潤で樹脂が林立して再び効力が復元することがあります。

防水とは・・・
masume.gif

布地のブランク(カンゲキ)余地・余白を塗りつぶすのが原理原則作用です。
つまり、繊維の隙間を油脂分で埋め込んでしまうのが防水の物理作用です。
主剤としては、多くは古来より蝋分が本流ですが、今はビニール系で表面が被膜になっているものや合成ゴムなどで覆っているものが本流のようです。
そのようなものはドライクリーニングで劣化や溶解するものがあるので、取り扱いには十分注意してください。
欠点は、通気性がないので、衣類としては「ムレ」が生じます。
撥水は、摩擦脱落には弱いですが、着用・使用時に「ムレ」がありません。ただ、色物によっては少し色が濃くなるものもあるので、撥水防水の注文を受ける際には 色相の変化も伝えておくと後々のトラブル防止につながります。

posted by 倉さん at 13:44| Comment(4) | TrackBack(0) | 装いの心